北アルプスを貫いて大町市と富山県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」の最高地点、立山・室堂(むろどう)(2450メートル)で、16日の全線開通に向けた除雪作業が大詰めを迎えている。5日は快晴の下、大型の重機8台が何度も行き来しながらぶ厚い雪の大地を掘り下げた。 大町市扇沢から地下のトロリーバスやケーブルカー、ロープウエーを乗り継いで1時間余。室堂に到着すると、立山の主峰の雄山(おやま)(3003メートル)や大汝山(おおなんじやま)(3015メートル)などが青空に浮かび、白無垢(むく)の雪面がまぶしい。 積雪は昨年より2メートル余り多い約8・7メートル。吹きだまりの雪の回廊をバスが走る名物「雪の大谷」でも例年並みの17メートル前後の雪壁が期待できそうという。立山黒部貫光(富山市)の担当者は、東日本大震災の影響などで昨年まで2年続けて100万人を大きく割り込んだ入り込み客の挽回に意欲を見せていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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