「愛称」発表せずに使用開始　県の新たな５か年計画

　県が、４月スタートの新たな県総合５か年計画に「しあわせ信州創造プラン」との愛称を付け、県庁の広告塔や県民との意見交換の募集文書などで使い始めている。正式名称では言葉が硬く、従来計画と区別が付けづらいなどとして、担当の企画部内で検討して決めたというが、正式発表はしていない。県民に関心を持ってもらうために名付けた愛称なのにＰＲが不十分というちぐはぐな対応となっている。 　同部企画課によると、総合計画に愛称を付けるのは今回が初めて。３月中旬に部内で選定し、同２９日には県庁の広告塔にも掲げた。 　愛称の一部に使われている「しあわせ信州」は、５か年計画とは別に、信州ブランド戦略として決めた県の新キャッチフレーズ。阿部守一知事は３月２６日、ロゴマークとともに会見で発表した。 　知事は１１日の定例会見で、５か年計画の愛称について「これは正式な形で決定をしなければいけない」と指摘。「県庁を挙げて期間を定めて集中的、重点的にＰＲ、広報していきたい」と述べた。１９日の部局長会議で確認する方針。 　県世論調査協会が３月末に実施した県民世論調査で、同計画について「内容も含めて知っている」は１割強にとどまっている。（長野県、信濃毎日新聞社）