白銀の北アルプスを貫き、大町市と富山県を結ぶ立山黒部アルペンルートが16日、全線開通した。ルート最高地点の立山・室堂(2450メートル)にある「雪の大谷」では高さ18メートルの大雪壁がそびえる道路散策のイベントも始まり、観光客らが空を見上げて歓声を上げていた。 この日午前の室堂は上空が曇った状態で気温は午前9時で1・2度。大町側から地下ケーブルカーやロープウエーを乗り継いできた団体客らは、例年より1メートルほど高いという雪壁に「目がくらむ」。千葉県佐倉市から友人4人で訪れた竹山規子さん(68)は「こんな雪の壁は初めて。帰ったらみんなに伝えたい」と話していた。台湾などからの外国人観光客が雪だるまを作って遊ぶ姿もあった。 ことしはルート上にある黒部ダム完成50周年の節目。21日には大町市内で、冬の立山を越えたと伝わる戦国武将、佐々成政らの武者行列などがシーズン入りを祝う。(長野県、信濃毎日新聞社)
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