県建設業厚生年金基金巨額損失　元事務長が虚偽の報告指示

　　県建設業厚生年金基金（長野市）が年金資産をリスクの高い未公開株を扱うファンドに投資し、巨額の損失が出ている問題で、詐欺容疑で県警の家宅捜索を受けたファンド運営会社「アール・ビーインベストメント・アンド・コンサルティング」が、上場見込みが確定していないのに、確定しているかのような運用報告書を作成し、同基金に提出していたことが１６日、分かった。証券取引等監視委員会が同社への検査結果として同日、公表した。 　同監視委によると、報告書作成は、業務上横領容疑で指名手配されている同基金元事務長坂本芳信容疑者（５４）が指示。同社での未公開株運用を念頭に、委託先の金融機関を選定するなど、一連の投資を主導したとみられている。（長野県、信濃毎日新聞社）