安曇野市穂高で29日、唱歌「早春賦」を歌い継ぐ「早春賦まつり」が開かれた。ことしは「早春賦」発表から100年、市民らでつくる実行委員会がまつりを始めて30回となる。約千人が訪れ、北アルプスを望む穂高川河川敷にある歌碑の前で歌声を響かせた。 地元の穂高南小学校合唱部、早春賦愛唱会、文化協会音楽グループが出演し、児童から年配の人まで約60人が声を合わせた。最後は、南米の弦楽器アルパの奏者として活躍する同市出身の上松美香さん(30)らの伴奏に合わせ全員で歌った。 作詞者吉丸一昌と作曲者中田章の孫も出席。中田基彦さん(57)=東京都三鷹市=は「国民的愛唱歌として親しまれているのは安曇野が大切にしてくれるおかげ。今後も歌い継がれることを切に願いたい」とあいさつした。 30回を記念し、実行委員長を10年間務め、昨年に80歳で亡くなった臼井敏雄さんと、歌碑建立に尽力し、2008年に87歳で死去した西川久寿男さんの親族に、それぞれ感謝状が贈られた。歌碑近くに植樹もした。(長野県、信濃毎日新聞社)
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