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「中尾歌舞伎」待ってました 住民らの保存会が春季公演

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 伊那市長谷の中尾地区に江戸時代から伝わる「中尾歌舞伎」の春季公演が29日、地元の中尾座であった。住民らの保存会が「御所桜堀川夜討(ごしょざくらほりかわようち)弁慶上使(じょうし)の段」を上演。約300人が詰め掛け、見せ場では威勢のいい掛け声とおひねりが飛んだ。  平家方から源義経に嫁いだ妻の首を討て、と兄頼朝からの催促が重なる中、義経の部下の弁慶が自分の娘を身代わりにする―という粗筋。弁慶役は市職員の中村徳彦さん(53)で、生涯ただ一度の恋で生まれた娘を手にかけねばならない運命に涙する様子を熱演した。  終演が近づき、中村さんが本舞台から花道へ移動すると、「中村屋」と声が掛かり、おひねりが次々と投げられた。中村さんは「着るものが多くて大変だったが、拍手も多く、やりがいがあった」。同市東春近の主婦小松里美さん(66)は「素人とは思えない演技だった。また見に来たい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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