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しなの鉄道169系、惜しまれラストラン 

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 全国で唯一しなの鉄道(上田市)だけで走っていた旧国鉄時代からの車両「169系」が29日、軽井沢(北佐久郡軽井沢町)―屋代(千曲市)間の特別列車での運行を最後に老朽化で引退した。1968(昭和43)年に旧信越本線横川―軽井沢間の碓氷峠の急勾配を走れる電車として誕生した。ラストラン出発式などがあった軽井沢駅には千人弱が詰め掛け、沿線からも多くのファンが見守った。  169系は県内を中心に使われ、しなの鉄道では開業した97年から使ってきた。主に朝の快速列車として運行した。ことし3月のダイヤ改正で通常運行を終了した。  出発式で、しなの鉄道の藤井武晴社長(68)は「(169系は)大きな故障もなく、地球と月の間を7往復分走った」と述べた。午後4時20分、軽井沢町の軽井沢中部小学校吹奏楽部が演奏する中、軽井沢駅を出発した。  最近は3両や6両での運行が多かったが、特別列車は、同社所有の全車両を連結し、かつての9両編成を復活させた。特別列車は当日販売の300席限定。屋代駅で午前2時半から並んで乗車を果たした長野市吉田の会社員萩原淳さん(35)は「169系は当たり前のようにあったので寂しい限りですね」と話した。  乗客は走行中、車内を撮影したり列車からの景色を楽しんだり。外では自動車の上に立ってカメラを構える人や、列車に向かって「ありがとう」と叫ぶ人もいた。屋代駅に到着した列車は再度ファンに囲まれた。ラストランに乗車した藤井社長は乗客のいなくなった座席に座り、「いつものようにちゃんと走ってくれた。長い間ありがとう」と車両を見渡した。(長野県、信濃毎日新聞社)


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