茅野市玉川の市運動公園を利用している市民有志らが30日、公園に生息するニホンリスが将来にわたって十分な餌を確保できる環境をつくろうと、オニグルミの苗木12本を植樹した。公園内のオニグルミの木は老木が増えているためで、有志がカンパを募って苗木を用意した。 年間200日以上公園を訪れ、リスを撮影している同市宮川の写真愛好家橘田(きった)利幸さん(69)によると、公園内には20匹ほどのリスが生息している。 植樹は、毎朝ウオーキングで公園を訪れている同市仲町の根橋良紀さん(72)が発案。「多くのリスが見られる環境を次の世代に残したい」と、ウオーキング仲間や、橘田さんらリスを撮影している写真愛好家にカンパを呼び掛け、20人ほどから計約3万円を集めた。 植樹には、根橋さんら有志6人と、公園を管理する市教育委員会の職員らが参加し、オニグルミの木が少ない公園北側の4カ所に苗木を植えた。実が付くようになるには5年ほどかかるという。橘田さんは「オニグルミはリスが一番好きな食べ物。苗木を植えた一帯が新たな餌場になるといい」と期待していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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