羽田雄一郎国土交通相(民主党、参院県区)は18日午前、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・古賀誠自民党元幹事長)の一員として、東京・九段北の靖国神社を秋季例大祭に合わせて参拝した。閣僚では他に、下地幹郎郵政民営化担当相(国民新党幹事長)が参加した。 羽田氏が6月の国交相就任後、参拝するのは終戦記念日の8月15日に続き2回目。同神社では氏名だけを記帳した。沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島をめぐり中国、韓国と緊張状態が続く中、両国の反発も予想されるが、参拝後羽田氏は記者団に対し「野田内閣は公式参拝を自粛すると決めている。私は私的参拝であり、そこをしっかりとくんでいただきたい。個人的なことなのでなるべく影響がないことを祈っている」と述べた。 また、羽田氏は「先の大戦で亡くなられた方の犠牲の上に日本の平和がある。議員として世界の平和も含めてしっかりと考えていきたいとの思いから参拝した」と説明。「全ての国民、世界の方も参拝して世界平和を祈れるような施設にしていく必要がある」としてA級戦犯を分祀(ぶんし)するよう主張した。 下地氏は記者団に「国民新党幹事長の立場で参拝した。外交上の大きな問題にはならない」と強調。藤村修官房長官は記者会見で、羽田、下地両氏の靖国参拝について「私人として参拝したと理解している。閣僚個人の私的行動なので、それ以上答えるのは差し控える」と述べ、問題ないとの認識を示した。 議員の会によると、民主、自民、国民の生活が第一、新党きづな、みんなの党、国民新、新党大地・真民主、たちあがれ日本の各党と無所属の衆参両院議員67人が参拝。森喜朗元首相、尾辻秀久参院副議長も加わった。県関係では羽田氏の他、自民党の吉田博美氏(参院県区)、若林健太氏(同)、小坂憲次氏(参院比例)も参拝した。 同会は毎年、春と秋の例大祭、終戦記念日に集団で参拝している。自民党の安倍晋三総裁は17日に参拝した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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