高橋さんに国土交通大臣賞　建設業目指す若者へのメッセージ

　国土交通省が実施した、建設業を目指す若者らへのメッセージをまとめた作文のコンクールで、中野市中野の高橋陽子さん（４１）の作品が最高賞の国土交通大臣賞に選ばれ、１８日に東京の同省で表彰状を受け取った。応募３６７点から選ばれた作品のタイトルは「建築バカ」。「建物の完成を心待ちにしていた地域の人々の感謝の言葉と笑顔で、それまでの苦労が一瞬にして吹き飛んでしまう」という自らの体験などを盛り込んだ。 　高橋さんは同市の中野土建勤務で入社１７年目。主に個人住宅の設計を担当している。 　作品では、数年前まで担当していた施工図の作製を中心につづった。施工図は、設計図を基に完成までの施工手順などを記した図面。現場の職人から厳しい言葉を浴びせられつつ「プロの意見」を聞くことの大切さに気付いたという。「地球環境と共存を目指すため、さまざまな産業と協力して建設業の未来を切り開いていけたら」とまとめた。 　同省での表彰式後「地元密着で、地域に喜んでもらえる仕事を続けたい」と話した。（長野県、信濃毎日新聞社）