松本市、上田市、小県郡長和町にまたがる美ケ原高原の牧場で23日午前、今期の牛の放牧が始まった。牧場を管理する美ケ原牧場畜産農協が例年5月下旬~10月中旬に、松本平などの農家から牛を預かり、牧場で成長させている。 この日は、乳牛や黒毛和牛計17頭が360ヘクタールの牧場に放された。専用の車から連れ出された牛は広大な高原を元気よく走り回り、あちこちで草を食べていた。牛は7月上旬まで増え、最大約350頭になる見通しだ。2010年に宮崎県で発生した口蹄(こうてい)疫を受け、牧場は観光客の出入り口に消石灰をまく、消毒対策も続けている。 同組合の百瀬勤・副組合長(53)は「牛が大きくなることが目的だが、観光客の方にも見て楽しんでほしい」。美ケ原キャンプで訪れた松本市筑摩小学校5年の武井孝成君(10)は「子牛がかわいかった」とはしゃいでいた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧