プロ野球独立リーグ、BCリーグの信濃グランセローズは22日、獲得の方向で交渉していた大塚晶則投手(41)と選手契約の基本合意に達した。6月8日に正式契約する。大塚投手はプロ野球近鉄と中日、米大リーグで中継ぎや抑えとして活躍し、日米通算176セーブを挙げた右腕。10年ぶりとなる日本球界復帰の場を信濃に求めた。6月8日の契約後、球団が練習拠点としている中野市内で入団会見。同日に中野市営球場で行われる新潟アルビレックス戦終了後、観客にあいさつする予定だ。 2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で初優勝した日本代表の胴上げ投手となった大塚投手は、07年に右肘を故障。08年1月から11年10月の間に靱帯(じんたい)移植や骨片除去など計5回の手術を受けており、実戦から遠ざかっていた。日本プロ野球や米大リーグへの復帰に向けてリハビリを続け、今春から全力投球できる感覚が戻ったという。 米サンディエゴ在住の大塚投手は22日、取材に「この6年間にはいろんな思いが詰まっている。復帰に向けて試行錯誤してきた。チームの勝利のために一球一球気持ちを込めて投げたい」と話した。 大塚投手は千葉市出身。千葉・横芝敬愛高から東海大、日本通運を経て1997年に近鉄入り。98年にパ・リーグ新記録の35セーブを挙げるなどして最優秀救援投手となった。2003年に中日移籍。ポスティングシステム(入札制度)で04年に米大リーグのパドレスに移籍。06、07年はレンジャーズに在籍した。 大塚投手獲得をめぐっては、信濃のほか独立リーグの複数球団が関心を示していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧