第28回安曇野早春賦音楽祭の本ステージ(地元の合唱愛好家らでつくる実行委員会主催)が26日、安曇野市穂高会館で開かれた。ことしは「早春賦」発表から100年となるのを記念し、作詞者吉丸一昌の作品や全国公募した作詞コンテストの受賞作に曲を付けた作品をつなげた「早春賦カンタータ」が、小中学生ら約230人により披露された。約400人の聴衆が聞き入った。 カンタータは「春よ来たれ」など吉丸作詞の6曲と「安曇野に寄せる心の詩・作詞コンテスト」受賞作6曲で構成。フルートやピアノに合わせ合唱や二重唱、語りでつないだ。小中学校の合唱部や社会人の合唱グループが合同で熱唱し、「早春賦」に縁が深い大町市、東京都文京区、大分県臼杵市の人たちも加わった。安曇野市穂高北小6年の大倉奈々さん(11)は「故郷を大切にしたいと思えた」と話していた。 安曇野市の少年院「有明高原寮」の少年でつくる「鐘の鳴る丘合唱団」や、シンガー・ソングライターの宇佐元恭一さん(横浜市)も、人生の冬に耐えて春を待つ歌とされる「早春賦」にちなみ、「人生の応援歌」になるような前向きな歌詞の曲を歌って盛り上げた。実行委員長の西山紀子さん(安曇野市穂高)は「『早春賦』に心寄せる人が集い、若者に引き継ぐステージになった」と喜んでいた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧