県内4カ所の草競馬で最初に開かれる大町市の観光草競馬大会が26日、同市常盤(ときわ)の高瀬川河川敷であった。愛知、三重、静岡など県外の馬も含む45頭が出走。手を伸ばせば届きそうな至近距離を、砂煙を蹴立てて駆け抜ける馬と騎手に、盛んな声援が送られた。 近くにある仏崎(ほとけざき)観音寺の奉納競馬として戦前からの歴史があり、現在は愛好家らの実行委員会が主催する。会場には競走馬やポニーなどさまざまな種類の馬がズラリと並び、家族連れがバーベキューなどを楽しみながら観戦する、大町の初夏の風物詩だ。 1周500メートルの馬場でレースが始まると「草競馬らしく息の合ったスタートを見せてくれ!」「さぁ2着だ。…いや、あと1周だった」と愉快な実況アナウンスが会場を盛り上げた。小中学生騎手による小型馬のレースでは、馬が立ち止まったり逆走したりするたび、歓声とともに「頑張れ」と温かな声も上がっていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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