「長かった」「ここからだ」。サッカーのJリーグ2部(J2)の松本山雅FCが今季初めてホームの松本市アルウィンの試合で勝利を挙げた26日、スタンドを埋めたサポーターは大きな拍手で選手たちをたたえ、待ちに待った喜びを分かち合った。 ホームの試合は今季8回目。チームカラーのユニホームを着て応援旗を振り、スタンドを緑に染めたサポーターは、試合前から県歌「信濃の国」を大合唱して盛り上げた。カターレ富山を相手に前半を1―0で折り返すと、期待と熱気が高まった。後半、FW船山貴之選手が立て続けに2得点すると、興奮は最高潮に。試合終了の笛とともに、「やったー」と周りの人とハイタッチをしたり何度も抱き合ったりした。山雅が勝ったときに歌う応援歌「勝利の街」が今季初めてアルウィンに響いた。 ハットトリックの活躍だった船山選手のユニホームを着て応援した北安曇郡池田町の中学1年村山将一君(12)は「船山選手の決定力やボールのキープ力がすごい」と笑顔。サポーター組織「ウルトラスマツモト」で応援を先導するコールリーダー小松洋平さん(26)=松本市=は「この勢いを止めないように、サポーターも一緒になってさらに盛り上げたい」と話した。 サポーターの喜ぶ姿は、夜の松本市街地でも見られた。サポーターがよく集まる同市中央1のホルモン焼きの店で仲間と祝勝会を開いた会社員小松美貴さん(41)=岡谷市=は「勝った後は格別においしい」。店主の加藤順一さん(55)は「久しぶりににぎやかになってうれしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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