県内は5日も高気圧に覆われ全域で晴れた。関東甲信地方は1951(昭和26)年の統計開始から3番目に早い5月29日に梅雨入りが発表されたものの、晴れが続いている。 上高井郡小布施町中松の果樹園地帯では5日午前、かん水のためスプリンクラーがフル稼働。ブドウやリンゴ畑のあちこちから水が描く白い線が空に向かって伸びていた。近くで家族らと巨峰の房の先端だけを残す作業をしていた果樹農家の鶴田博美さん(55)は「ことしは雨が少なくてかん水の回数が多い。この時期に水分が不足すると枝が伸びず、実が大きくならないし甘くならない」と天候を気にしていた。 県内では、5月29、30日に全域で雨が降ったが、6月に入ってからは降水を観測する45地点のうち40地点で降水を観測していない。長野地方気象台によると、日本の南の高気圧の勢力が弱く、梅雨前線が南に下がったためだという。 今後1週間も、7日は梅雨前線上に低気圧が発生して本州に近づき雨が降る予報だが、その他は雨が少ない見込み。ただ、気温が上がることで大気の状態が不安定になり、にわか雨が降る可能性はあるという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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