千曲市出身のプロ野球パ・リーグ楽天の聖沢諒(ひじりさわりょう)選手(27)が「地元を盛り上げたい」と、母校の松代高校(長野市)OBらと居酒屋「HASHIRA(ハシラ)」を長野市の長野駅前に開店した。店内には、試合で使った楽天のユニホームやスパイクなどを展示。開店から1カ月余たち、ファンやスポーツ関係者が集う場になってきた。 6月上旬の同店。来店したプロ野球ファンの自営業山崎英寿さん(38)=長野市=は「野球を通じて地元を盛り上げてくれるのはありがたい」。店内では楽天の試合のテレビ中継を流しており、聖沢選手の活躍には歓声が上がる。 聖沢選手は松代高から国学院大学(東京)へ進み、楽天へ入団。昨季はパ・リーグの盗塁王を獲得した。松代高野球部OBで2000年からコーチを務める同店代表の熊木宏行さん(38)=長野市=によると、以前から聖沢選手は「長野に貢献したい」と話していたという。 友人も加わり昨年12月から準備し、ことし5月に開店した。「プロ野球界の柱になりたい」という聖沢さんの言葉から店名を付けた。 楽天の本拠地・仙台市の名物牛タンを食事のメーンに据えた。山賊焼きや長いもコロッケなど信州らしいメニューも。聖沢選手の地元千曲市の名産あんずのシロップをハイボールに加えた「聖沢ハイボール」もある。 6月上旬には、イベントで長野市を訪れたスキー・ジャンプの長野五輪金メダリスト船木和喜選手(38)=札幌市=も来店。「地元に貢献したいという思いがあるのだろう。他の長野出身の選手とも連携して、こうした動きが広まるといい」と話していた。 聖沢選手は「スポーツを通じて人が集まる場所になってほしい。これからも地元に貢献していきたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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