諏訪市は17日、同市郊外の霧ケ峰で4月に起きた大規模火災で延焼した草原の植生調査をした。研究者らでつくる「霧ケ峰植物研究会」に調査を委託し、この日は延焼地に芽生えた草花の種類を記録。火が入っていない場所で同様の調査をし、種類や生育状況などを比較して植生への影響を調べる。 延焼した約220ヘクタールのうち、国天然記念物の踊場(おどりば)湿原を除く場所に七つの調査地点を設定。それぞれ1メートル四方の枠を2メートル間隔で計10カ所設け、枠内の植物の種類や草丈を記録する。同研究会によると、この日調査した1カ所では、アケボノスミレやノアザミ、タムラソウなど43種類を確認。外来種はなかったという。 ことしの調査は9月まで月1、2回のペースで実施し、5年間続けて植生の変化や草原の森林化への影響などを検証する。同研究会代表の川上美保子さん(71)=上田市=は「植物の数の推移などを正確に調査したい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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