中日本高速道路(名古屋市)は25日、中央道恵那山トンネル下り線(下伊那郡阿智村―岐阜県中津川市、全長8489メートル)で今月21日に始めた天井板撤去工事の現場を報道関係者に公開した。 工事は長野、岐阜両県側から進めており、公開された岐阜側ではアーチ状のコンクリート壁が露出。高所作業車に乗った作業員は、天井板を支えていたつり金具のアンカーボルトが打ち込まれていた部分などに、コンクリートの剥げ落ちを防ぐシートを貼り付けていた。 岐阜側では25日午前10時までに出入り口から約1キロ地点までの約2千枚、長野側では同日午前6時までに約660メートル地点までの約1320枚を撤去した。作業は24時間態勢で7月9日まで続け、天井板計約1万7千枚などを取り外し、換気用のジェットファン7機を取り付ける。 工事は、恵那山トンネル下り線の天井板の構造が、昨年12月に天井板崩落で9人が死亡した中央道笹子トンネル(山梨県)と同じことから実施が決まった。同社飯田保全・サービスセンター(飯田市)の和久田明所長は「信頼回復のためにも、今回の工事は重要なミッション(任務)」と語った。(長野県、信濃毎日新聞社)
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