参院選公示後の県内は、6日から10日ごろまで高気圧に覆われ、日本気象協会長野支店は最高気温が30度以上の真夏日になると予報している。活動を活発化させた県区(改選定数2)の候補者6陣営も、暑さへの備えを工夫して初の週末を迎えようとしている。過去最多の3人となった女性候補も日焼けに注意しつつ、体力の維持も心掛けて長丁場の選挙運動を乗り切ろうとしている。 各陣営が最も気を使っているのは熱中症対策だ。選挙カーにクーラーボックスを持ち込み、水分補給の飲み物、体を冷やす保冷剤などを常備している他、汗を拭うタオルも用意している。 自民党現職の吉田博美さん(64)は腕の日焼けで体力を失わないよう、暑くても長袖シャツを着るよう心掛けているという。顔が日焼けしたり、汗をかくことはあまり気にしていないといい、陣営は「イメージで票は取れないから」と話す。 民主党現職の羽田雄一郎さん(45)は、体を冷やすスプレーを選挙カーに積む。上田市などの事務所では来客がなければ冷房も使っていないといい、「30度くらいの暑さで泣き言は言えない」と陣営幹部。食中毒などにも、十分気を付けているという。 「休むことも大切」という共産党新人の唐沢千晶さん(43)の陣営は、約2時間おきに休憩し、昼休みも約1時間半確保。街頭では今後、日傘の使用も考えるが「候補だけ目立つよりは」と、スタッフも一緒に日傘を差すことを検討しているという。 無所属新人の神津ゆかりさん(46)は、疲れた時のためにチョコレートを持ち歩く。顔と腕には日焼け止めを塗るが、「極力自然な状態でいたい」(神津さん)と制汗剤は使わない。その代わり汗染みが目立たない濃い色の服を着るなどの工夫をしている。 昨年夏、外出中に熱中症になったというみんなの党新人の角恵子さん(33)。「喉が渇いたと思う前」の水分補給を心掛ける。演説の合間には塩分を含むあめを口にふくむ。「日焼けはあまり気にしない」と、日焼け止めは顔に塗るぐらいと話していた。 諸派新人の味岡淳二さん(54)はハーブエキス入りの霧吹きを携行。汗をかくたびに顔や衣服に吹き付けて涼を取り、差し入れの梅のジュースも飲んでいるという。 長野地方気象台によると、21日の参院選投開票日までの県内は、10日すぎから19日ごろまで曇りや雨の日が多く、気温は平年並み。20日ごろからの1週間は太平洋高気圧が本州に張り出して好天が多く、平年並みに暑くなると予想している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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