飯田下伊那地方最大の温泉地、下伊那郡阿智村昼神温泉郷の観光ポスター用の写真撮影が6日、同温泉郷で行われた。女性の誘客を図ろうと、モデルに抜てきされたのは村内や飯田市に住む0歳から100歳までの女性たち。年代ごとに計12人が浴衣姿で写真に納まった。各旅館の女性従業員ら約20人でつくる「昼神温泉女子旅★推進委員会」が企画した。幅広い年代の女性が元気に過ごしていることをPRし、女性客を呼び込みたいという。 12人のうち、最年少は生後6カ月の岡本咲希(さき)ちゃん(飯田市千代)、最高齢は桜井かほるさん(100)=阿智村清内路。9人が村内、3人は飯田市から参加した。 女性の集客を目指し昨年夏に発足した同委員会が、ポスターを作るのは初めてだ。3月の会合で、0~100歳の女性をモデルにすることを決めた。温泉利用客らに声を掛けた他、知人のつても頼った。咲希ちゃんは旅館のおかみの孫。100歳台の女性はすぐには見つからなかったが、村役場を通じて桜井さんに打診した。 モデルの女性たちはこの日、別々の旅館が用意した浴衣を着て集合した。咲希ちゃんから桜井さんまで年代順に並んだ。緊張気味の人もいたが、同委員会の女性から「楽しかった時を思い出してください」と言われ、表情が柔らかくなった。 桜井さんは「若い人と写真を撮るのはうれしい。昼神温泉が発展してほしい」と話していた。 ポスターは今月中に約200枚印刷する予定。各旅館に張るほか、県外の観光施設などでの掲示も予定している。同温泉郷の活性化に取り組む第三セクター「昼神温泉エリアサポート」の社員で同委員会事務局の宮沢尚美さん(32)は「女性向けの旅行プランの充実も図りたい」とする。(長野県、信濃毎日新聞社)
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