佐久市田口で6日夜、明かりをともしたろうそくを水田に浮かべる「田んぼキャンドル」があった。地域にある風景で楽しい時間を過ごしてもらおうと、市内有志が企画。約3時間にわたり、600個ほどのろうそくが1400平方メートルの田んぼを照らした。 薄暗くなった午後7時すぎ、水田の中や周囲の農道に並べたろうそくに、スタッフらが火を付けた。日が落ちて明かりが稲を照らすと、訪れた約100人が水田を静かに見つめたり写真を撮ったりして、幻想的な雰囲気を楽しんだ。 初めて見たという近くの男性(66)は「最近はホタルを見ることも少なくなったが、まるでホタルのよう」と明かりを見つめていた。 昨年に続いて2回目。昨年は6月下旬に開催したが、ことしは稲が成長するのを待ち、稲の葉がつくる陰影を楽しめるよう少し遅くした。発案者で佐久市下小田切の農業風間敬(たかし)さん(46)は「ろうそくの明かりから、何かを感じてもらえたり新しい交流が生まれたりしたらうれしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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