松本市の深志神社の例大祭「天神祭り」が24、25日、中心市街地で開かれた。市の重要有形民俗文化財の「舞台」を法被姿の住民たちが引いて歩き、街中に威勢のいい掛け声や子どもたちのおはやしが響いた。 本町、中町など地元町会ごとに16台の舞台が参加した。本年度に舞台の修復を終えた本町4丁目町会は、江戸時代に作られたとされる神功(じんぐう)皇后の人形をお披露目。テナントビル街となった同町は引き手となる住民不足が課題で、町会内の金融機関の若手2人の協力を得た。このうち森山健人さん(27)は「街を知る機会になった。教えてもらいながら引いている」と話した。 引き手たちは時折「せーの」「右、左」と声を掛けながら舞台の行く手をかじ取り。松本の歴史を学ぼうと友達2人で訪れた甲府市の小学校6年土橋柊斗(どばししゅうと)君(11)は沿道で舞台を写真に収め「太鼓の音が良い」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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