Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

「安曇節」の大盆踊り会、松川村で14日から開催

$
0
0

 北安曇郡松川村で90年前から続く踊り「安曇節」の普及や継承活動に取り組む正調安曇節保存会は14~16日の3日間、「大盆踊り会」を村内で初めて開く。「故郷への思いを共有できる」という安曇節を、住民や帰省者らが一体となって踊り、あらためて安曇節の魅力を伝えようと企画。一時は千人を超えた保存会員も、時代とともに減少して現在は370人余りになっているため、伝統の踊りを次世代に受け継いでいく狙いだ。  同会や村史によると、安曇節は1923(大正12)年、村の医師だった故榛葉太生さんが中心になって作った。当時は第1次世界大戦後の恐慌で村民が厳しい生活を余儀なくされていたため、村民の心にわずかでもうるおいをもたらそうと考え、古い民謡や住民から募った1万3千余りの歌詞をえりすぐり、試行錯誤の末に完成させた。  歌詞には「サー にほんアルプスどのやまみても ふゆのすがたで 夏となる」など、地元風景の特徴も取り入れられており、ゆるやかな節に乗せて踊る。保存会によると、昔は寄り合いなどで1人が安曇節を口ずさむと、ほかの人も自然に歌って踊りだすほど住民に親しまれたという。  しかし、暮らしが変化する中で保存会員も減少が続く。同会は現在、村内の小中学校で安曇節の指導に協力し、独自に踊りの教室を月2回開いているほか、村も村民運動会や夏祭などで踊る機会を設けているが、住民の暮らしに安曇節を根付かせるのは簡単ではないという。  そのため、お盆に帰省する人を含めて、大勢の住民に安曇節の良さを再認識してもらおうと大盆踊り会を企画した。保存会役員の1人の武田和己さん(65)は「安曇節を口ずさんでみんなで踊ったころのように、村を一つにしたい」。同会企画宣伝部長の平林旭さん(70)は「大勢の人に安曇節の良さを分かってもらい、伝統文化を引き継いでほしい」としている。  会場は、JR松川駅近くの村活性化センターセピア安曇野駐車場。午後7~9時。問い合わせは村観光協会(電話0261・62・6930)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>