県健康福祉部は5日、松本市波田の市みつば保育園(園児208人)の園児74人と職員3人が、腸管病原性大腸菌O55による食中毒になったと発表した。県松本保健所は、7月26日に同園で調理し、提供した給食が原因と断定した。入院患者はおらず、全員が快方に向かっているという。欠席園児は、同30日は約60人だったが、5日は13人に減った。 同保健所と同園によると、食中毒症状が出た園児は1~6歳、職員は全て女性で20~40代。市が7月29日に「下痢などの症状で園児19人が休んでいる」と同保健所に連絡。保健所が検査した園児10人のうち9人、調理従事者8人のうち5人の便からO55が検出された。 同保健所は一般に12~72時間とされる腸管病原性大腸菌の潜伏期間を基に、26日の給食が原因と断定。昼食が五目冷やし中華と鶏肉のマーマレード焼きなど、おやつが昆布のおにぎりなどで、原因食材の特定を進めている。 同園は29日から給食の調理を中止し、レトルト食品に変更。5日夕に保護者説明会を開いた。筒木悦子園長は取材に「しっかりと熱を通したものを提供し、給食室や食器の衛生管理、職員の体調管理を徹底するなど、保健所と相談しながら再発防止に取り組みたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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