12日に松本市で開幕するサイトウ・キネン・フェスティバル(SKF)松本で5日、前夜に松本入りした小澤征爾総監督(77)が、まつもと市民芸術館でオペラの出演者らと初顔合わせし、稽古の一部を報道陣に公開した。小澤総監督は今春まで療養のため指揮活動を1年間休止しており、SKFでの指揮は2年ぶり。「よろしくお願いします。心配かけて申し訳ありません」とあいさつした。 SKFの運営スタッフや出演者らとおそろいのシャツを着た小澤総監督は、菅谷昭松本市長や出演者らに迎えられ笑顔。「二十何年、サイトウ・キネンの前の晩は寝られない。きょうは相当かちかちになってきています」と話した。報道陣に体調を尋ねられると「全然大丈夫」と手足を動かしておどけてみせた。 出演者は、小澤総監督が指揮するラベルのオペラ「こどもと魔法」の冒頭を、ピアノを囲んでソリストと初稽古。小澤総監督は右手で調子を取り、時折左手を交えながら、体を揺らして表情豊かに指揮していた。小澤総監督は9月の閉幕まで松本市内に滞在する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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