口の中や手足に発疹が出るウイルス性感染症「手足口病」の感染者が、北信地方にも広がっていることが6日、分かった。県内では6月下旬から県松本保健福祉事務所管内(松本市、安曇野市、塩尻市、東筑摩郡)で増えていたが、7月22~28日の1週間で、県に報告している定点の1医療機関当たりの患者数は、長野市保健所管内と北信保健福祉事務所管内(中野市、飯山市、下高井郡、下水内郡)で流行発生警報の基準(5・0人)以上だった。県健康長寿課は手洗いなどで感染を予防するよう呼び掛けている。 県によると、県に報告している定点の医療機関は54で、1医療機関当たりの患者数は、7月15~21日の週は長野市保健所管内で1・82人、北信保健福祉事務所管内で0・33人だったが、同22~28日は長野市で6・82人、北信で5・0人に増えた。松本保健福祉事務所管内は、同15~21日、22~28日の2週とも、流行発生警報の基準を大きく超える9・8人だった。県全体では、2・81人から4・65人に増えた。 国立感染症研究所の6日までのまとめによると、7月22~28日の速報データでは、全国で2万7773人の患者の報告があり、ことしの累計が13万3802人となった。 厚生労働省によると、手足口病は便や唾液などに含まれるウイルスを介して感染するため、保育施設や幼稚園で集団感染するケースが多い。感染すると3~5日の潜伏期間を経て、口の粘膜や手のひら、足の裏などに2~3ミリの水ぶくれのような発疹が出る。(長野県、信濃毎日新聞社)
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