大町市の仁科台中学校は7日、英語科担当の男性教諭(45)が7月下旬、同校2、3年生324人分の英語の成績を記録したUSBメモリーを紛失したと明らかにした。この日から教員らが夏休み中の全校生徒の家庭を訪ね、経過説明を始めた。今のところデータの流出は確認されていない。 矢口修校長によると、教諭は終業式前日の7月22日朝、職員室でメモリーをパソコンに接続し、1学期の通知表を作成。24日夕にパソコンを操作しようとしてメモリーがないことに気付いた。25日午後から教員らが校内のほか、教諭が立ち寄った場所も探したが見つからず、31日に大町署に紛失届を出した。 パソコン、メモリーともに学校備品。校外への持ち出しを原則禁じ、使用後は各自の引き出しにしまって施錠することをルール化している。教諭も校外に持ち出した覚えはないというが、22日の使用後のメモリーの扱いは記憶があいまいだという。 市教委は昨年、市内全小中学校のパソコン、メモリーを更新。パスワードがなければ起動できないなどメモリー自体の安全対策も強化しようと検討を始めたばかりだった。矢口校長は取材に「あってはならないことが起き、生徒、保護者に申し訳ない」とした上で、「情報管理をより徹底できる方策を職員間で検討していく」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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