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歩きやすい登山道へ 湯の丸高原 環境省が今秋3・7キロ修復

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 環境省は今秋、東御市と群馬県嬬恋村にまたがる上信越高原国立公園内の湯の丸高原一帯にある登山道を修復し、デザインを統一した案内看板を設置する。登山道の一部が荒れて歩きにくかったり、老朽化している看板が目立ったりしているためだ。同高原での国による大規模整備は初めて。高山のチョウやレンゲツツジなど希少動植物を守る狙いもある。  同省長野自然環境事務所(長野市)によると、整備は登山者が少なくなる9~11月に行う。修復する登山道は、東御市の湯の丸スキー場第1リフト終点から湯ノ丸山(2101メートル)を経て烏帽子(えぼし)岳(2066メートル)に至る約3・7キロ。現在は雨水で道が深くえぐれてしまい、登山者がその脇を歩くことで高山植物が踏み荒らされている箇所が少なくない。水で土が流されるのを防ぐため、石を階段状に置いて歩きやすくする。  この区間に加え、湯ノ丸山山頂―角間(かくま)峠(上田市・嬬恋村境)、角間峠―鹿沢(かざわ)温泉(同村)、角間峠―鍋蓋(なべぶた)山(同村、1828メートル)の各登山道沿いには看板30基を設置する。地元自治体や環境保護団体が設置した道案内、動植物採取の禁止などを呼び掛けた既存の看板49基は撤去。焦げ茶色に緑のラインを入れたデザインに統一する予定だ。  また、国天然記念物に指定されているつつじ平(東御市・嬬恋村境)のレンゲツツジ群落近くにあるあずまやのそばに、木製ベンチやデッキを新設する。これらの事業費は数千万円規模という。  環境省は2011年度、長野・群馬・新潟にまたがる上信越高原国立公園の浅間山麓エコツーリズム基盤施設整備基本計画を策定。東御市や小諸市、嬬恋村などでつくる検討委員会が提示した看板統一の要望が盛り込まれた。今回の湯の丸高原整備は同計画の一環で進める。  湯の丸高原でホテルやスキー場を経営する峯村文博・東御市観光協会会長(66)は「個々の企業や自治体では大規模な整備はできない。登山道や看板が新しく分かりやすくなれば、湯の丸高原のイメージアップになる」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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