孫の世代へ「わら細工」手ほどき　下條「匠の会」

　下伊那郡下條村の６０～８０代の有志でつくる「下條村ふるさと匠（たくみ）の会」の会員９人が２８日、同村下條保育所を訪れ、年長園児４１人にわら細工の手ほどきをした。同会は毎年、手作りのわら草履を園児に贈っている。わら細工による交流は一昨年に続いて２回目。お年寄りたちは園児との触れ合いを楽しんだ。 　６グループに分かれた園児たちは、お年寄りを囲むようにして床に座った。お年寄りが足の親指に掛けたわらを両手でねじるようにして手本を見せると、園児たちも挑戦。ひもが出来上がると、輪にして首に掛けたり、鉢巻きのように頭に巻いたり。熊谷駿汰（しゅんた）ちゃん（５）は「作ることができて楽しかった」。 　１９９１年に発足した同会は、わら細工の継承に取り組んでいる。会長の古田法人（つねと）さん（８６）は「わら細工に触れる機会は少なくなったが、園児たちには地域の伝統にも親しんでほしい」と話していた。（長野県、信濃毎日新聞社）