安曇野市明科中川手の明科南保育園で、園児が育てていたサツマイモ約100キロが盗まれたことが30日、分かった。6月に苗を植え、年長の園児が成長の様子を観察していた。同保育園によると、11月15日に焼き芋にして食べることを楽しみにしていた園児たちは、「カッパが来たのかな」「イノシシが来たのかな」と悲しんでいる。 29日午前10時ごろ、年長の園児がサツマイモを試しに堀ろうと園舎西隣の畑に行ったところ、抜かれた苗が散乱しているのを見つけた。農業用マルチシートの穴から土が掘られ、掘り出されたイモも幾つか転がっていた。同保育園によると26日は異常がなく、27、28日に盗まれたらしい。 市によると被害額は約2万4千円で、届け出を受けた安曇野署が盗みの疑いで調べている。 片桐厚子園長は「子どもたちに貴重な経験をさせられなくなってやるせない。こんなことはあってはならない」。盗難を知った保護者から、焼き芋用にサツマイモを買って寄付したいとの申し出もあるが、近くの同市明南小学校の児童が育てたサツマイモを譲ってくれることになり、間に合いそうだという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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