県内の小学4年生から高校3年生を対象にした県教委のアンケートで、携帯電話やスマートフォン(多機能携帯電話)を持つ小学生女子のほぼ25%、中学、高校生女子の40%前後が「LINE(ライン)」などのスマホ向け無料通話・メールアプリを使っていることが29日、分かった。県教委によると、全県規模で小中高生のLINEなどの利用実態が分かったのは初めて。 全国的には、LINEが買売春に悪用されたケースもあり、使い方によっては子どもが性犯罪などに巻き込まれる可能性が指摘されている。県教委心の支援室は「(県内で)女子の利用が目立ち、低年齢化も懸念される」と説明。LINEなどへの教員の理解を深めるため、指導用の資料を作ったり、研修会を開いたりするとしている。 県教委は2004年度から1年おきに、携帯電話やインターネットなどの利用状況を調査。本年度は実施年度ではないが、7月に公立の小中学校と高校計30校の男女2911人を対象に調査した。 それによると、スマホか携帯電話で利用しているサイト(複数回答)は、「ユーチューブ」など動画・音楽の配信サイトが男女ともに小中高校生の全てで50、60%台と最多=表。LINEは小学生女子で4分の1、中高校生女子で4割前後が使っており、男子は女子より少なかった。 小中学生で自分専用の携帯電話などを持っている児童生徒は21・2~10・1%にとどまる。だが、インターネットに接続できる携帯音楽プレーヤーや携帯ゲーム機が出回っており、携帯電話などを持たない中学生の25・9%が携帯音楽プレーヤーで、25・5%が携帯ゲーム機でネットを利用。小学生は携帯音楽プレーヤーで7・3%、携帯ゲーム機で36・3%がネットを利用していた。 同室の永原経明室長は「LINEで悪口を書き込まれ、トラブルになった」といった学校現場からの相談が増えているとし、「誰でも閲覧できるネットの掲示板などと異なり、(やりとりが外部から見えない)LINEは問題が発覚するまでは実態がつかめない」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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