渡部暁斗「世界選手権でメダルを」　都内で記者会見

　２０１４年ソチ冬季五輪のプレシーズンが本格開幕するのを前に全日本スキー連盟の主力３選手が１日、都内で記者会見した。県勢は昨季の複合ワールドカップ（Ｗ杯）で４勝を挙げ個人総合２位だった渡部暁斗（北野建設）が「来年の世界選手権でメダルを取ることを目指して頑張りたい」と今季の抱負を語った。 　渡部暁はオフの間、後半の距離が混戦になっても抜け出せる走力を課題として練習してきた。「練習でも自分で急に飛び出すなどしてみて、昨年とは違い体がだいぶ反応するようになった」と手応えをつかんだ様子。前半飛躍は、スーツの密着基準を０センチとした今季のルール改正が２センチまでと修正されたばかりだが「体が圧迫されるストレスがなくなった」と追い風と受けとめた。 　２日に日本を出発し、Ｗ杯は２４日にリレハンメルで開幕戦。「今は八十パーセントの仕上がり。残りは雪上に立ち、気持ちが上がれば戦える。とはいえ、夏の練習がどれだけ出せるか分からないのが開幕戦。皆も緊張している中、良い成績が出せるとスタートダッシュにつながる」と話した。 　夏のロンドン五輪を見て、体操男子の内村航平に影響を受けたという。「絶対勝てると言われていても失敗するのを見て五輪に合わせる難しさを感じたし、すぐに立て直して個人総合で金メダルを取るのは強いと思った」。自身もＷ杯で常に上位争いを演じ、世界選手権（来年２月下旬～３月上旬・イタリア）は「仮想ソチ五輪」として臨むつもりだ。（長野県、信濃毎日新聞社）