北佐久郡軽井沢町星野のホテルブレストンコートは21日、信州の食の魅力を発信する初のイベント「軽井沢ガストロノミーサロン」を開いた。フランスの郷土料理の手法に佐久鯉(ごい)を組み合わせ、実際に調理する場面を公開。農業生産者ら約30人が見学した。 1月にフランスで開かれた仏料理コンクールで銅メダルを獲得した同ホテル総料理長の浜田統之(のりゆき)さん(38)が「コイは油と相性が良い。プリプリした身を生かしたい」と説明。骨切りをして揚げた切り身を、薄く切ったナスとコイの身のムースと一緒に巻いて蒸した。「ブーダン・ノワール」と呼ばれるフランスの郷土料理の手法を使い、豚の血やコイの内臓、皮、ハーブなどで作ったソースを添えた。 フランスから招かれたシェフ、レジス・マルコンさん(56)も県内産の食材で調理。「キノコの魔術師」との呼び名があるというマルコンさんは、下伊那郡大鹿村の鹿肉とフランスや県内のキノコを組み合わせた。 浜田さんは「長野県には素晴らしい食材と自然がある。それを生かして料理を作りたい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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