祝日「山の日」制定を目指している超党派の国会議員連盟は22日午前、総会を国会内で開き、「山の日」の日付を「8月11日」と決めた。当初「8月12日」としていたが、日航ジャンボ機墜落事故が起きた日であることから異論が出て、墜落現場がある群馬県上野村や経済団体から意見を聞き、再検討していた。8月11日を祝日とする祝日法改正案を来年の通常国会に提出する方針。 議連の衛藤征士郎会長(自民党)は総会終了後の取材に、「できれば今国会中に各党の了承(を得る手続き)を終わっておきたい。反対はないと思う。とにかく急ぎたい」と述べた。 総会で議連の務台俊介事務局長(自民党、衆院長野2区)は、今月11日に上野村の神田強平村長と会談した内容を報告。「御巣鷹山の山腹からまだ遺骨が見つかる状態であり、地元ではまだ(事故の記憶が)生々しい。別の日にした方がありがたい―という意見だった」と述べ、1日前倒しの8月11日を提案した。 群馬県が地元の上野宏史衆院議員(日本維新の会、比例北関東)は「村長から話を聞いたことに心から感謝する。8月11日を山の日とすることに全力で協力したい」と述べた。山梨、岐阜両県は8月8日を、四国4県は11月11日を独自の山の日として定めており、羽田雄一郎参院議員(民主党、長野県区)は「(両日を組み合わせた)8月11日はちょうどいい」と賛同した。 議連は10月30日の総会で、年間15日ある祝日の増加を望まない経済界の声などに配慮し、実質的に影響がないお盆の時期に当たる8月12日を山の日とすることにした。これに対し、群馬県選出議員から「日航機事故の日をお祝いの日とするのは違和感がある」(自民党の小渕優子衆院議員)との声が寄せられたため、「お盆前」の枠内で再検討していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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