伊那市長谷黒河内の国有林の治山工事現場で26日夕、作業していた同市長谷中尾の会社役員新井良太さん(54)が土砂崩れに巻き込まれて死亡した事故で、伊那署は27日午前、伊那労基署や工事関係者らと現場を確認した。当時の作業状況などを調べている。 現場では沢の水をパイプに引き、沢にえん堤を築く谷止め工などを施工。南信森林管理署(伊那市)が発注し、同市長谷の土木工事会社「水野組」が請け負った。新井さんは同社専務で、工事の現場代理人だった。 伊那署によると、新井さんが現場写真を撮っていた際、上方から岩や土砂が崩れた。他に作業していた2人は離れた場所にいて無事だった。 現場関係者によると、新井さんは、沢床を5メートルほど掘った、えん堤の基礎となる部分にいたとみられる。水を引くパイプはこの部分で破損し、幅3メートル以上の大きな岩も落ちていた。 長野地方気象台の観測では、長谷の隣、高遠の降水量は16~24日はゼロで、25日に18ミリを記録している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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