地域資源としての温泉の価値を見直す「日本の名湯百選シンポジウム」が27日、上田市鹿教湯(かけゆ)温泉の県厚生連鹿教湯三才山(みさやま)リハビリテーションセンター鹿教湯病院の講堂であった。県内外から約150人が参加。健康増進や観光への温泉の活用方法を話し合うパネル討論や講演があった。 パネル討論は信濃毎日新聞社の飯島裕一編集委員が進行役になり、石川理夫(みちお)・日本温泉地域学会長、熊谷晃・県観光部信州ブランド推進室長、伊沢真(まこと)・鹿教湯病院長が鹿教湯温泉の発展について議論。「住んでいる人が暮らしの中で温泉を楽しめば、外部の人を引きつけられる」「共同浴場を核にした温泉地づくりをしてほしい」といった意見が出た。 これに先立ち、飯島編集委員が講演。「時間に追われている現代人の疲れを取り、心に余裕を与えるのに温泉は最適。ゆっくり過ごせるよう、連休を気軽に取れる社会にしていくべきだ」と述べた。 シンポジウムはNPO法人「健康と温泉フォーラム」(東京)が主催し2回目。28日は午前8時45分から、全国の温泉地の観光、商工関係者らが取り組みを発表する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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