阿部守一知事は27日、県会一般質問の答弁で、県工科短期大学校(上田市)の機能の南信地域への配置について、県伊那技術専門校(上伊那郡南箕輪村)を改修、一部新築し、「県南信工科短期大学校」として2016年4月の開学を目指すと明らかにした。県の「あり方検討会」の報告や上伊那広域連合などの要望に沿った内容。県は16年度の開学に間に合わせるため、来年度に実施設計、その後、解体工事などに着手したい考えだ。 向山公人氏(県政ながの、伊那市)への答弁。知事は「県内企業が産業競争力を維持し、発展していくためには高度な技術、技能を持つ人材の育成は重要な要素」とし、県の財政状況も踏まえて「既存の技専を改修、一部新築するのが総合的に最良と考えた」と述べた。 知事答弁などによると、県南信工科短大は「県工科短大と同等」と位置付け、専任の校長を置く。県工科短大と合わせて「県内全域への産業人材の輩出の拠点」とする。企業ニーズなどを踏まえ、機械システム系、電気・電子システム系の2学科を置く。各定員20人になる見通し。同技専は来年度の入学者で募集停止になる見通しだが、離職者訓練などの機能は新しい工科短大で引き継ぐ。 建設事業費について、県はこれまで、同技専を活用した場合は16億円余になると説明している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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