飯田下伊那地方特産の干し柿を材料にした丼物などの定食を、飯田市の女性グループ「農村女性ネットワークいいだ」などが創作した。総菜やピザ風の料理などを組み合わせた。干し柿の新たな食べ方を紹介して食材としての可能性を示し、消費拡大につなげる狙い。15日に同市内で試食会を開いて発表する。 「干し柿定食」は7品で構成。主食の丼物は、細かく切った干し柿をわさびじょうゆであえ、ホタテご飯に盛った。干し柿の甘みと、わさびの辛みが合うという。干し柿とホウレンソウを豚肉で巻いた肉巻きや、ギョーザの皮に干し柿と野菜、チーズを載せたピザ風の料理も用意。干し柿の漬物、果肉とバターを重ねた菓子もある。 同グループは、食文化を伝承する活動の中で干し柿料理の研究を重ねてきた。8日はグループ10人余が飯田市竜丘公民館で定食を試作した。 飯伊地方では干し柿「市田柿」のブランド化が進む一方で、規格外になる干し柿もあるため、新料理の創作で規格外の干し柿の用途が広がることも期待している。会長の林重子さん(73)=飯田市駄科=は「子どもなどより多くの人に、干し柿を食べてもらえるのではないか」と話している。 試食会には、干し柿生産に携わる関係者ら約80人が参加する予定で、レシピも発表する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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