中国大使夫人「民間の友好関係に全力」　県日中協会新年会に出席

　県日中友好協会は２０日、新年会を長野市で開いた。来賓として出席した駐日中国大使夫人の汪婉・大使館参事官があいさつし、昨年末の安倍晋三首相の靖国神社参拝を「（中国と日本）両国の利益に合致しない」とした上で、「今年は中日関係が大変困難な一年になると思うが、民間の友好関係はどんな障害があっても全力を挙げて進めていく」と述べた。 　汪参事官は「昨年は長野県など地方自治体で中日間の交流があり、関係回復の兆しが見られたのに、首相の行動は交流を望む多くの日本国民（の気持ち）に反している」とし、「困難な時期こそ民間での相互理解、相互信頼関係を築くことが重要」と指摘した。 　会員ら約１３０人が出席。病気療養のため欠席した井出正一会長＝佐久市＝に代わり、西堀正司理事長＝須坂市＝が「以前のような友好関係をつくるために草の根で運動をしていく」とあいさつ。来賓で出席した阿部守一知事は、昨年１０月に河北省を訪問したことを紹介し、「未来に向けて友好交流を続けていきたい」と述べた。（長野県、信濃毎日新聞社）