諏訪署は21日、業務上横領の疑いで、諏訪市中洲の産婦人科医院「あおぞらレディス&マタニティクリニック」の元職員で、同市高島のアルバイト榑林(くればやし)秀樹容疑者(48)を逮捕した。同医院は昨年8月、同容疑者が数千万円を横領したとして告訴。同署が捜査していた。 逮捕容疑は同医院の会計と労務管理などをしていた2012年2月28日、医院を辞める職員に支払う退職金として預かっていた数十万円のうち、10万円を着服した疑い。同署によると、同容疑者は開院した04年から12年まで会計などを1人で担当。容疑を認めている。同署は他に横領した金があるとみて調べている。 医院によると、榑林容疑者は備品の代金や職員の退職金、結婚祝金などの支給を担当。医院に毎月、必要な経費を請求していた。12年4月、同容疑者が院内の照明を発光ダイオード(LED)電球に取り換える工事を業者に発注した際、高額な代金を請求し、不正が発覚。横領を認めたため、懲戒解雇した。 医院が調査したところ、同容疑者は自分で使う家電や書籍の代金、本来は給与に含まれる交通費を経費として請求し、自分が預かり管理していた金で賄った形跡があるという。領収書などから、不正に請求し、着服したとみられる総額は少なくとも4千万円に上るという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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