文化財防火デーの26日、松本市の松本城で、城の自衛消防隊や松本広域消防局などの約180人が消火や救助の訓練をした。雨の中、万が一の事態を想定し、真剣な面持ちで臨んだ。 天守北側の乾小天守(いぬいこてんしゅ)から出火し、天守に延焼、中に数人が取り残されたと想定。自衛消防隊は松本広域消防局への通報や2カ所の消火栓にホースをつなぐなど初動対応を確認した。 到着した消防局の隊員は、天守内に入って取り残された人を救助。外では救急隊員が救助された人の治療の優先順位を決めるトリアージを行い、消防団員と一緒に骨折や一酸化炭素中毒などの応急処置をした。最後は、はしご車などが訓練用の煙に包まれた天守に向け一斉放水した。 市松本城管理事務所の土屋彰司所長は「絶対に火を出さないのが第一。訓練を生かして、火災の際は人命第一で被害を防ぐ」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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