下伊那郡阿智村が、村内の自然や観光資源などを生かして地域活性化を図る「全村博物館構想」を推進するため、村の役割などを定めた「村全村博物館条例」案を村議会3月定例会に提出する方針であることが27日、分かった。村民が保存を願う自然や文化などを「認定地域資源」に定めて保護・活用し、同構想を村民と共に進める狙い。構想の推進主体として、条例に基づく要領で一般社団法人「全村博物館協会」を設置する。 村協働活動推進課や要領案によると、全村博物館協会は村や村民有志で構成。村内の文化施設の指定管理者になったり、補助金の申請主体となったりすることを想定し、法人格を取得することにした。 認定地域資源は、同協会から推薦を受けた村が新たに設ける「全村博物館企画委員会」が審議し、村が指定する。要領案では、認定地域資源を「歴史」「自然」「景観」「文化」などの7種類に分類、人物なども対象となる。対象とする資源を保護・活用する住民がいることや、地域づくりに活用できることが指定の条件となる。 条例は4月の施行を予定。岡庭一雄村長は「全村博物館構想を住民全体で共有するのが遅れていた。条例化で今以上に全村での取り組みを進めたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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