信州大(本部・松本市)が、法曹(弁護士、検察官、裁判官)を養成する法科大学院(大学院法曹法務研究科・松本市)について、本年度実施の入試を経て2014年度に入学する大学院生を最後にして、15年度以降の入学者の募集を停止する内部案を固めたことが3日、関係者への取材で分かった。近く役員会などに諮り、今月中にも正式に決定したい考え。募集停止前の入学者については、信大内で学習環境を維持していく方向だ。 信大法科大学院は05年に経済学部を母体に設立。県弁護士会などと連携し、地域に根差した法曹育成を掲げてきた。09~13年の間に22人の修了生が司法試験に合格している。 だが、大学院修了生の司法試験合格率が低迷したり、全国的な法科大学院離れなどで入学生の確保が十分できなかったりすることが課題となり、募集停止を検討していた。 国内の法科大学院は司法制度改革の一環として04年から開設。最も多い時期には74カ所あったが、昨年春に姫路独協大(兵庫県)が廃止。ほかに国立の島根大を含め、8大学院が募集を停止しているか、募集停止を表明している。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧