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春へ、売木に響く「念仏講」 家内安全・五穀豊穣祈る48日間

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 下伊那郡売木村に伝わる「念仏講」(村指定文化財)が5日、村中央地区の観音堂で始まった。五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全などを祈り、250年余り続く民俗行事。春の彼岸まで48日間にわたり、念仏講信仰部の住民らが御詠歌や仏の教えなどをたたえる「和讃」を唱える。  この日は村老人クラブの会員を含む約20人が集まった。近くの宝蔵寺の住職が般若心経を唱え、住民が声を合わせた。さらに、それぞれが持ってきた鐘や鈴を鳴らして御詠歌などを続けた。  約1時間の念仏講を終えた信仰部の代田昭さん(85)は「参加者は減っているが、みんなが元気でいられるように続けたい」と話した。観音堂のある場所は標高約850メートルだが、今年は周囲に全く雪がなく、お年寄りらは「(例年なら)念仏講を終えるころのような光景」と話していた。  村誌によると、念仏講は凶作や疫病をきっかけに1760(宝暦10)年、住民が観音堂で念仏を唱えたのが始まりとされる。今年は3月24日まで。(長野県、信濃毎日新聞社)

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