記録的大雪の影響でJR中央東線を経由し県内に石油を運ぶ貨車が山梨県内などで足止めとなり、県内3カ所の油槽所のうち北信油槽所(埴科郡坂城町)を所有するJX日鉱日石エネルギー(東京)は19日、横浜市の自社製油所とは別の製油所で臨時的に調達した石油を中央西線経由で運んだ。足止めになっていた中央東線の貨物は同日夜、輸送が再開された。 JX日鉱日石エネルギーによると、中央東線経由の輸送は、大雪の影響で15日以降、止まっていた。県石油商業組合(長野市)によると、県内の石油の約8割は鉄道輸送に頼っており、県内3油槽所の在庫量は通常、ガソリンと軽油が4日分程度、灯油が6日分程度、一般的なガソリンスタンドは各油種とも4日分程度という。 足止めの長期化を懸念し、販売量を制限したガソリンスタンドもあり、同組合は県を通じてJR貨物に石油輸送の再開を要請していた。渡辺一正・同組合理事長(77)=長野市=は「どうにかしのいでいたので心からほっとした。ただ、県内の道路の除雪は進んでおらず、次は配達できるかどうか心配だ」と述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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