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「三六災害」デジタル化し保存へ 伊那谷遺産選定委が情報収集

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 上伊那地方と飯田下伊那地方の治水や砂防の遺構などを「伊那谷遺産」として選定している委員会は来年度、伊那谷などを集中豪雨が襲った1961(昭和36)年の「三六災害」の記録を収集、整理し、デジタル情報として保存する事業を始める。埋もれた記録を掘り起こし、信州大付属図書館で2015年度に公開することを目指している。  委員会がモデルとするのは64年発行の「濁流の子」。三六災害当時の小中学生らの文章をまとめた冊子で、「遺産」の一つにも選んだ。事業はこうした災害の記憶を伝え、防災に生かす狙いだ。  計画では、三六災害関連の図書や新聞、写真、音声などを、天竜川総合学習館「かわらんべ」(飯田市)を拠点に収集、収蔵。国土交通省天竜川上流河川事務所(駒ケ根市)がデジタル化し、信大付属図書館で電子書庫「語り継ぐ“濁流の子”アーカイブス(仮称)」として保存する。  来年度から5年計画で進める予定。選定委員長で同図書館長の笹本正治・信大副学長は「ハード面だけでなく、ソフト面での地域の防災力向上に向け、日本のモデルとなる画期的な取り組みにしたい」としている。  委員会は有識者や国、県の職員らで12年11月に発足。自然災害に向き合った先人の足跡を防災教育や地域振興に生かそうとしている。3日までに堤防や水路など98件を遺産に選んだ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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