県警捜査2課と長野中央署は5日、県建設業厚生年金基金(長野市)の元事務長坂本芳信容疑者(56)=業務上横領罪で公判中、収賄罪で追起訴=が、基金から計20億6500万円余りを着服したとして、業務上横領の疑いで長野地検に追送致した。 県警は、長野地裁で公判中の3億円余りの業務上横領罪を含め、基金の使途不明金23億8千万円余りの全額を坂本容疑者が着服したと断定して立件。これで一連の捜査をほぼ終えた。 追送検容疑は、同基金の事務長だった2005年6月から10年4月までの間に、長野市内の金融機関で基金名義の口座から39回にわたり計約69億円を引き出し、このうち計20億6500万円余りを横領した疑い。同署などによると、坂本容疑者は容疑を認めている。横領した金の多くは遊興費に充てたという。 坂本容疑者は、10年5月からタイに逃亡する直前の同9月までの間に、5回にわたり計3億1776万円を横領したとして起訴され、公判中。今月3日には基金の巨額投資に絡み、都内のファンド運営会社から現金430万円を受け取ったとして、収賄罪で追起訴された。(長野県、信濃毎日新聞社)
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