県内公立中学校運動部の朝の部活動(朝練)を原則廃止とした県教委の「県中学生期のスポーツ活動指針」に対し、上伊那郡辰野町教委の古村仁士教育長と同郡飯島町教委の山田敏郎教育長は10日、4月以降も朝練を続ける方針を各町議会定例会一般質問の答弁で明らかにした。ともに町内の中学は1校で、JR飯田線やバスで通う生徒がいて放課後の練習時間が十分に取れないことを理由に挙げた。 古村教育長は「原則的に指針に沿うつもり」としつつ、「朝練習はやるという方向で学校、生徒、保護者と話し合い、よりよい方法を探していきたい」と答弁。指針に基づき「スポーツ活動運営委員会」を設け、部活動の延長である社会体育の在り方も検討するとした。辰野中によると、12の運動部があり、現在は水泳部以外が朝練をしている。 一方、山田教育長は答弁で「(練習時間など)地域や学校で著しい差が出ないようにすることが必要」と指摘。社会体育や休日の練習は中学総体までは現状のまま続け、終了後に対応を検討するとした。飯島中によると、7の運動部でいずれも30分程度の朝練をしている。全校生徒272人のうち約100人が飯田線通学で、放課後の練習は長くて1時間半ほどという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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