長野、松本両市の市長や商工会議所会頭らが連携の在り方などを話し合う「政経懇談会」が12日、松本市で開かれた。両市、商議所の関係者ら約60人が出席。2015年春の北陸新幹線(長野経由)金沢延伸と善光寺御開帳に向け、両市を周遊する観光ルート構築やPRなどに協力して取り組むことを確認した。 加藤久雄・長野市長と菅谷昭・松本市長は連携を強化する方針で一致しており、14年度から係長級職員1人を相互に派遣することや、サイトウ・キネン・フェスティバル松本のスクリーンコンサートを9月に長野市で開催することなどが決まっている。 懇談会で、松本商議所の井上保会頭は「北陸新幹線の利用者や善光寺御開帳に来た人に長野県中を回ってもらうことが重要」とし、長野商議所の北村正博会頭も「北陸新幹線や県営松本空港で長野、松本に来た人たちに回遊してもらう手はずを整えたい」と同調した。長野市や長野商議所の担当者は、御開帳の案内所で松本市のPRイベントを開くことなどを提案。松本市や松本商議所の担当者は松本空港の利用促進策などを紹介し、「日本航空が大阪線を8月に運行するので、ビジネス客だけでなく周遊型の観光誘客にも結び付けたい」とした。 ながの観光コンベンションビューロー(長野市)と松本観光コンベンション協会(松本市)の担当者は、両市にそれぞれ滞在する旅行プランなどを紹介。ながの観光コンベンションビューローの滝沢信一専務理事は「これまで商談会には別々に出ていたが、9月に東京ビッグサイトで開く商談会には両市で一つのブースを出したい」と話した。 加藤市長は「連携の動きがいい形になってきているので、どんどん具体化していきたい」。菅谷市長は「やるからには結果を出す必要がある。行動力、意欲、情熱を持って取り組んでいかなくてはいけない」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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